『メダリスト』はフィギュアスケートを題材にした漫画です。
フィギュアスケートには正直興味がなかったのですが、読んでみると「めちゃくちゃ面白い!」と衝撃を受けました。
気持ちを前向きにしてくれる漫画なので
「なにかを頑張りたいのにやる気がでない」
「もっと元気が欲しい」
というような人はぜひ読んでみてください。
きっとキャラクターの熱い言葉や生き様に胸を打たれるはずです。
この記事では漫画『メダリスト』のおすすめポイントをネタバレなしで紹介していきます。
記事から興味を持ったらぜひ読んでみてください。
概要
作品の概要です。
タイトル | メダリスト |
作者 | つるまいかだ |
既刊 | 5巻 |
連載誌 | 月刊アフタヌーン |
月刊アフタヌーンにて連載されています。
漫画アプリ『マガポケ』にも掲載されていますので、そちらなら無料で読み進めることができます。
まずはそちらで、試し読みしてみてはどうでしょうか。
フィギュアスケートを題材とした漫画です。
フィギュアスケートのルールは複雑ですが、丁寧な説明があるので知識がなくても楽しめます。
実際、僕自身もそうでした。
この漫画の特徴はコーチと選手の二人が主人公というところです。
この二人の生き様や関係性がこの漫画の熱いポイントです。
それについて紹介していきます。
あらすじ
かつてアイスダンスの選手としてオリンピックに出場したこともある明浦路司。
彼は引退後の進路が定まらず、バイトをしながらアイスショーに出場する道などを模索していた。
そんな彼にかつてのダンスのパートナー、瞳からコーチになることを打診される。
しかし「アイスダンスで多少の成績を残せたのは、瞳さんのおかげ」と断ろうとする司だった。
強引にスケート場まで、連れて来られた司はそこで、結束いのりという少女と出会う。
彼女はスケートリンクに忍び込むようにして、日々スケートの練習を重ねていた。
始めは無賃でスケート場を使用したことを咎めた司だったが、いのりのスケートへの情熱に心を動かされる。
彼女の才能と、勝負にかける執念を目の当たりにして司はコーチになることを申し出た。
ここに二人の師弟関係が生まれる。
二人はフィギュアスケートの頂点=メダリストを目指して動き出す──!!
おすすめポイント
この漫画のおすすめポイントを紹介します。
前向きになれるポイントは、主人公二人の生き様にあります。
その土台となる設定が特徴的なので、まずそこから紹介していきます。
自己肯定感の低い二人
二人に共通して言えることは「自己肯定感が低い!」ということです。
「自分は周りよりも劣っている」という考えが、言動の端々に見られます。
しかしだからこそ「もっと頑張ろう」という想いも感じるんです。
そしてお互いに信頼し合っているので
「自分はだめでも、先生がいるから」
「自分はだめでも、いのりさんならできる!」
と思っているんですよね。
この信頼関係が熱い!
そしてただ夢を託すのではなく、お互いが想いに応えようと努力を重ねていきます。
スケート界のリアルな描写
現代日本のフィギュアスケートのレベルはとても高いです。
その競争の激しさや、それを支える家族といったスケート界の側面もリアルに描いています。
なによりお金のかかるスポーツで、家族の支援なく一流には至れないといった実状まで語られます。
その部分も切り込んで描いていることが、すごいです。
そういう背景があるから、ただ自分が頑張ればいいとは言えないんですよね。
小さい子供でも、小さい子供だからこそ
「お金をかけてもらっているから頑張らなきゃ」
という思いはあるはずで、その背景がうっすらと見られます。
ひたむきに努力する少年少女
主人公以外の選手にもスポットが当てられ、その誰もがそれぞれ悩み、努力しています。
それを若干10歳前後がやっているというところにハッとさせられます。
子供だから大した努力していないとか、社会をわかってないとか勝手に思いがちです。
自分の子供の頃を思い返してください。
努力してなかった瞬間なんてないんじゃないでしょうか。
この漫画を読むと、それに気付かされます。
この漫画の特色がわかったところで、その上でどのような生き様を見せてくれるのか
主人公とそのセリフ紹介
とにかく主人公であるコーチの司と選手のいのりの言葉が熱く、それに感銘を受けます。
その二人を象徴するセリフを2つずつ紹介します。
コーチ:明浦路 司
コーチである明浦路司は一言でいうと熱血です。
しかし、彼はオリンピックに出場するも目立った活躍ができなかったことにコンプレックスを抱えています。
熱い気持ちを持ちながら他の選手・コーチに対する劣等感を常に持っています。
そんな彼のセリフです。
できなかった自分にしか拾えない気持ちがある
score1 氷上の天才
できなかった自分だけが見つかられる才能がある
コンプレックスを抱えた司だからこそ、選手のいのりの気持ちに寄り添える。
そしてそう、彼自身が信じている。
この想いにぐっときます。
司はとても前向きですが、それは自分以外の誰かを信じることを原動力としています。
自分自身のことはずっと「だめで出来ないやつ」と感じています。
でも「いのりさんならできる」と信じることで、突き進んでいけるんです。
ああ、そうか これが 人生ふたつ分の勇気の力か
score6 名港杯 ノービスB女子FS編
教え子同士の勝負は、コーチ同士の戦いでもあります。
かつてのチャンピオンに司は問われます。
「この子が(中略)勝つというのは
キミが僕に勝つっていう事だよ」
チャンピオンは司の憧れの人で、自分ひとりでは到底勝てない存在です。
しかし、いのりと協力して勝負すると考えると勇気を持てる。
その時に胸にこみ上げた言葉がこのセリフでした。
チャンピオンに対して司は答えました。
「俺たちは勝ちます」
ひとりじゃないと思えたときに、初めて人は勇気が持てるんです。
選手:結束いのり
選手である結束いのりのすごいところは「勝利への執着心」です。
この一点は他の誰にも負けないんですよね。
そんな彼女のセリフを紹介します。
みんなと同じようにできないなら
score1 氷上の天才
みんなの真似して頑張って生きるんじゃなくて
他の子ができないことを頑張りたい
自分は周りより劣っている、バカにされていると感じているいのり。
「スケートをできる自分」だけが彼女を守ってくれる、唯一の存在だったんです。
しかし母親からスケートを諦めるように諭されて、その時に出たセリフがこれです。
「私にもだれかに負けないくらい好きなことがあるって
上手にできることがあるって
わたしは恥ずかしくないって思いたいの!」
と続きます。
「だめな自分」をはねのけるため、いのりはスケートに執念を見せていきます。
遅く始めた分の時間は取り返せないんだって(わかった)
score10 西の競合 後編
だから 私はそれを諦める理由に絶対しない
スケートは5歳程度で始めないと、競争できない厳しい世界です。
いのりは10歳から本格的に始めたので、周りよりも後発の選手といえます。
それを理解した上でのセリフがこれです。
「周りより遅く始めたから負けて当然」
「始めたばかりだから、できなくて当然」
とは思わないという、決意の表れです。
ここに至るまでとんでもない努力を重ね、そしてこれからも努力を続けるということへの想いを感じます。
いのりの勝負への真剣さと、執念がここに見られます。
『メダリスト』にハマったらこの作品も
『メダリスト』にハマったという人に向けてのおすすめ作品も紹介します。
逆にこれらの作品を読んだことがあれば『メダリスト』もおすすめですよ。
参考にしてみてください。
ゴールデンカムイ
真っ直ぐな少女と、屈強な男性の二人組というところから『ゴールデンカムイ』を連想しました。
メダリストの二人は、杉元とアシリパさんの関係性に近いと感じます。
強い男が少女のまっすぐな心に対して、ずっと敬意を持っているというのがいいんですよね。
これが恋愛関係とかになると話が変わってくるので。
完結済みで全31巻です。
こちら有名な作品ですので、興味があれば読んでみてください。
おおきく振りかぶって
自己肯定感低い主人公のスポーツ漫画といえばこれ。
「自分は下手くそ」
「周りに迷惑かけてばかり」
「みんなから早くやめろと思われてる」
そう思いながらも、
「でもマウンド譲りたくない」
と強い執念を見せる主人公の姿は、メダリストのいのりさんにも通じます。
また高校野球やスポーツ心理学をかなりリアルに描いているところも似ていますね。
掲載誌も月刊アフタヌーンと同じなので、なにか繋がるところがあるのでしょうか?
ちょっと古い漫画なので、中古やレンタルで手軽に読めると思います。
SPY×FAMILY
以前から人気の作品でしたが、アニメ化でさらに知名度を伸ばしましたね。
『メダリスト』ではいのりさんを含めた子どもたちのころころ変わる表情に癒されます。
『SPY×FAMILY』のアーニャの表情の変化もとてもかわいく面白おかしいです。
コメディとして楽しみたい方は、こちらを読んで見てください。
漫画アプリ『ジャンプ+』なら無料で読むことができますよ。
まとめ
漫画『メダリスト』の紹介でした。
いいセリフがありすぎて、厳選するのが大変でした。
主人公以外のキャラクターも、めちゃくちゃいいこと言うんです。
長くなりすぎるので、それはぜひ作品で見てほしいところ。
普通に生きていれば、気持ちが沈むことは誰にでもあります。
そういうときは、なにかの作品にふれることが簡単に回復できる手段です。
そのひとつとしておすすめの作品ですので、ぜひ手にとってみてください。
きっと引き込まれると思いますよ!
ブログ内でもおすすめの本を紹介しています。
興味があれば、そちらも覗いてみてください。
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