「今日もパチンコで負けてしまった…。」
全然勝てないと嘆いている方はお店でもよく目にします。
パチンコ店員の僕の目線とあわせて、ギャンブルにおける認知の偏りを紹介します。
「いつも勝てないなぁ…」
「ついつい熱くなってしまう」
このように思っている人は紹介するもののいくつかに、心当たりがあるのはずです。
そして、もし危険な考えをしている場合は認識を改めることをおすすめします。
のめり込んでいなくても、紹介する内容はパチンコあるあるとして楽しめるものですので、ぜひ読んでみてください。
自分をコントロールして、適度に遊んで貰えるようになると一店員として嬉しいです。
パチンコ店員として思うこと
そもそもパチンコは「お店が勝つ」ようにできているものです。
パチンコ店は「営利目的」であり「慈善事業」ではありません!
まずこのことはしっかりと念頭においてください。
つまりパチンコに行く=お金を払いに行っているのです。
そのことは理解しているのに、ついつい足を運んでしまいますよね?
ではなぜそうしてしまうのか、そこに認知の偏りがあります。
そんなギャンブラーの心理を紹介していきます。
ギャンブラーの誤謬
まず有名なものから「ギャンブラーの誤謬」です。
これは以下のような状況で引き起こされる心理です。
問.コインを10回投げて
①10回連続で裏が出た
②表裏5回ずつ均等に出た
この2つの場合、次の一投で表が出る確率が高いのはどちらか?
こう問われると①の場合の方が、表が出る確率が高いと思ってしまいませんか?
でも答えは違います。
正解. ①、② 確率はどちらも同じ
当然ながら、どちらも同じで「確率は1/2」のままです。
人は誰しも同じことばかり起こるはずがない、そう何度も続くはずがないと勝手に思っています。
ここにまず1つ目の認知の偏りがあります。
パチンコなら
- 1000回転ハマっている台
- 当たった直後の台
このどちらが当たりやすいかと置き換えられます。
でもこの場合もさっきのコインと同じで、確率が一緒なら当たる確率は変わりません。
それなのに人は「ギャンブラーの誤謬」によって、認知の偏りを起こしています。
よく受けるクレームとしてこんなものがあります。
「こんなにハマるなんておかしい」
「何らかの操作をされている」
確率は全員に平等に起こっているので、ハマることもすぐ当たることもありえます。
でも、このように認知の偏りがあると、自分だけが損をしていると錯覚してしまうんですね。
サンクコスト効果
続いて「サンクコスト効果」です。
別名「コンコルド効果」とも呼ばれますね。
パチンコで言うなら
「もう、あとには引けない」
「投資分は回収しなければ」
つい熱くなって、このように考えてしまうことです。
「深追い心理」とも言い換えられそうです。
パチンコユーザーなら誰しもが経験することかもしれません。
ここにも潜在意識が深く関わっているんですね。
後知恵バイアス
続いて「後知恵バイアス」です。
何か起こったあとで「あーあ、そうなると思った」と言ってしまった経験はありませんか?
これは、おそらく誰しもが経験していると思います。
では、これをパチンコに置き換えるとどうなるでしょうか。
- 勝った場合:自分の判断は正しかった。自分には勝ちを予測する能力があると思い込む。
- 負けた場合:そうなることは分かっていた。負けから学ぶことがあると思い込む。
勝っても負けても、どちらにせよ自分を正当化して考えてしまいます。
負け続けても学習を重ねていると勝手に思いこみ、最終的には勝ちにつながると信じ込んでいます。
そんな能力はそもそも存在しないのにです。
テレスコーピング現象
続いて「テレスコーピング現象」です。
これも結局は自分に都合の良いように考えてしまう傾向のことです。
具体的にいえば昨日の負けよりも、先週の勝ちの方を強く記憶している状態のことを指します。
選択的記憶として人は悪いことよりも、良いことの方を深く覚えています。
結果的に
「最近は負けが込んでいるが、トータルで見たら勝っている」
「負けよりも勝ちの経験の方が多い」
このように錯覚してしまいます。
そのため、自分には勝つ才能があると思いこんでいます。
ギャンブルスキルの誇張
続いて「ギャンブルスキルの誇張」です。
これはそのままの意味で「ギャンブルで勝つ才能」を必要以上に価値のあるものだと思い込むことです。
「自分にはギャンブルで勝つ才能がある」
「勝ち負けを操作出来る」
といった思い込みをして、それを人に得意気に話したりしている状態です。
ギャンブルをする人でもしない人でも、相手にとって何の価値もないのにです。
そしてそれに固執するがゆえに、負けを隠して人に嘘を吐いたりします。
そのように考えていると、より深くのめり込みやすいです。
錯誤相関
続いて「錯誤相関」です。
そこに何も相関関係がないのに、関係があると思いこんでしまうことです。
- 迷信を信じる
- 雨男、晴れ女
- 自分がスポーツ観戦すると特定のチームが勝ちやすい
このような心理のことをいいます。
具体的にパチンコに置き換えるとどうなるでしょうか。
以下のように考えたことはありませんか?
- いつも同じ台を打った方が勝てる
- 特定の曜日によって勝ちやすい
- お守りを持っていると勝てる
- 願掛けすると勝てる
- トイレ掃除をすると勝てる
- ポジティブに考えると勝てる
いわゆる「オカルト」ですね。
でも心の奥底で、誰しもがそのように考えています。
パチンコは確率のゲームなので、そこに能動的に働きかけることで、面白さを増加させているんですね。
でもそれも度が過ぎると、危険ですよね。
予測スキル
続いて「予測スキル」です。
自分の予測に基づいた決断によって行動を決めていることを指します。
自分の直感や経験則に、その後の展開を予測し自分の行動を決めています。
また、他のユーザーの動向、台の動きなどによって判断していることも含まれます。
簡単に言えば、自分ルールですね。
「経験上、このタイミングは当たりやすい」
「隣の人が負けているから、自分は勝ちやすい」
などと考えて行動してしまいます。
これは根本的な勘違いで、他の人が負けているならあなたも負けます。
繰り返すようですが、パチンコは客側が負けるように出来ています。
しかし、自分自身の決断によって勝ちを得た場合、より強く自分の予測スキルを過信します。
これによってまた「能力がある」と錯覚してしまいます。
擬人化
続いて「擬人化」です。
パチンコ台やスロットマシンにも意志があり、自分の精神に呼応している考えていることです。
優しく接したほうがいい、厳しく接した方がいいなど。
「優しく接したほうが、自分には良いことが起こる」
「優しくしたのに、見返りがない」
などと考えている状態です。
当然ながら、機械に感情はありませんので、行動によって結果が変わることはありません。
機械に対して心を尽くすなら、自分の大事な人に優しくした方が良さそうですね。
運のコントロール
最後に「運のコントロール」についてです。
多くの人が運について錯覚を起こしています。
- 運は良い時期と悪い時期がありコントロール出来ない
- 自らの行動によってコントロール出来る
- ある台では好調だが、他の台では調子が悪い
- 運は周りの影響を受ける
これを読んで少し「?」と感じませんでしたか。
なぜなら、運はコントロール出来るものでも、反対にコントロール出来ないものでもないと書いているからです。
そこに疑問を感じた時点で、「運は存在する」という認知の偏りに支配されています。
そう、シビアに言うと「運」は存在しません。
あるのは確率だけです。
どんな事象も起こりうるという「確率」だけが存在しています。
運や超自然的なものは存在すると思いがちです。
そこにそもそもの認知の偏りがあります。
他人の「オカルト」を小馬鹿にしていても、自分自身も奥底で運の存在を肯定しています。
もしシビアに勝ちを求めるなら、運を信じないことが近道かもしれません。
まとめ
パチンコで勝てないと考える人の認知の歪みを紹介しました。
パチンコはそもそも勝てないゲームですので、そこは強く認識しましょう。
まとめると以下の通りです。
- ギャンブラーの誤謬
- サンクコスト効果
- 後知恵バイアス
- テレスコーピング現象
- ギャンブルスキルの誇張
- 相関錯誤
- 予測スキル
- 擬人化
- 運のコントロール
言葉自体は耳馴染みのないものばかりですが、どれも心当たりがあったのではないでしょうか?
自分の心理の動きを知ると、自分をコントロールできます。
そして優先順位を決めてパチンコを楽しんでくださいね。
きっと優先すべきは
- 自分にとって大切な人
- 大事なお金
- 有限な時間
できれば自分にとって本当に大事なものに、時間やお金を使いたいものですね。
もし、ギャンブルにのめり込みで悩んでいるという方は以下の記事も参考にしてください。
では以上、パチンコ店員の語るギャンブル心理でした!
参考:樋口進 松本幸生 古野悟志 『ギャンブル障害STEP-G』
コメント
こんにちは、みけねこ屋です。
本日は、Twetterフォロワーさんのブログを訪問をしています。
訪問の印に足跡を残していきますね!👣👣
ギャンブラーの誤謬と後知恵バイアス、なるほどと思いました。
お互いにブログ運営がんばりましょう(^^)/
ブログ部®
https://flagtelecom.com
コメントありがとうございます!
人間の心理って面白いですよね
読んでいただいて嬉しいです
今後もがんばっていきますね!