「繊細さん」「HSP」という言葉が近年急速に広まっています。
これを読んでいる方は「もしかして自分もHSPでは…?」と思っているのではないでしょうか。
もしくは自分に近しい人がHSPなのかもと思っているかもしれません。
大まかにHSPについてまとめましたので、参考にして貰えるとよいかと思います。
また僕自身もHSPであり、僕自身の考えや思うことも併記しています。
僕自身は専門家でもなんでもなく、ただの一般人です。
だからこそ使える知識や、思うことには共感して貰えると思います。
ぜひ参考にしてみてください。
参考:武田友紀著『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』
WEBサイト『THE Highly Sensitive Person』
WEBサイト『Japan Sensitivity Research 心理学者によるHSP情報サイト』
HSPとは
HSPとは「Highly Sensitive Person」の略で「繊細すぎる人」「とても敏感な人」のことをいいます。
アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念が元となっており、近年日本でも話題になっていますね。
エレイン・アーロン博士が行った調査によれば、5人に1人(全人口の20%)は生まれつきこのHSPであるとされています。
後天的な環境などによって獲得したわけではなく、生まれつきそのような特性を持っているのです。
これは人間だけではなく、イヌ、ネコ、馬など他の動物にも同じような割合で存在します。
これは種として生き残るために、より慎重な個体が生まれてきているのではないかと考えられています。
HSPの特徴
エレイン・アーロン博士によれば「DOES」という特性があるとのことです。
HSPとはどのような人のことをいうのか、これらの具体例を挙げてみていきましょう。
DOESの「D」
まずはDOESの「D」について、「深く処理する(Depth of processing)」ということです。
深く物事を考えられる、または意図せずとも考えてしまうということですね。
僕自身は気になったらすぐに色々なものを調べてしまいます。
哲学にも興味があって、色々な本を読んだりしました。
周りは哲学などに興味ない様子で、嬉々として哲学の話をしては少し引かれたり…。
DOESの「O」
続いてDOESの「O」について「過度に刺激を受けやすい(Overstimulated)」ということです。
これは大なり小なり誰しもが経験のあることなのではと個人的には思います。
「些細なことでも過剰に驚いてしまう」ということについて思うことがあります。
「ビビリ-1グランプリ」への共感
バラエティ番組『アメトーーク』で「ビビリ-1グランプリ」という企画があります。
いわゆるドッキリとは少し違いますが、急に大きな音を出したりして、そのリアクションを観察するというものです。
もちろん芸人さんたちの了承を得た上で行ったおり、やや過剰に振る舞っている部分もあるかと思います。
しかし、それを個人的には「そう反応しちゃうの分かるなぁ」という共感の目線で見てしまいます。
あそこに出ている人たちもHSPの気質があるのかもしれません。
反対に全然反応を示さない人もいて、こうも感じ方に違いがあるという事に驚かされます。
出ている人がHSPか否かは分かりませんが、客観的に反応を見られますので、判断材料にしてはいかがでしょうか。
共感を得られればあなたもHSPの気質があるかもしれません。
DOESの「E」
そしてDOESの「E」は「感情的に反応しやすい・共感力が高い(Emotional reactivity and high Empathy)」ということです。
これは武田友紀さんの著書で深く言及されている事柄かと思います。
HSPか否かを分ける、大きな違いなのではないかと個人的には思いました。
ピリピリした空気感をすぐに感じ取ったり、それによって深く疲れてしまうという特性です。
僕自身もまさにそうで、自分の発言がどう思われているのか、相手はどう思って話しているかをずっと考えてしまいます。
DOESの「S」
最後にDOESの「S」は、「些細な刺激に対する感受性(Sensitivity to subtleties)」です。
簡単に言えば五感が鋭いと言い換えられそうです。
僕自身は服のタグがチクチクして仕方がないという部分に深く共感を覚えます。
首元というか、肩の間あたりにあるタグが気になって我慢ならないときがあります。
あまりに気になるのでハサミで切ったりして。
そうしたらもっとチクチクして着ていられなくなって、「何やってんだ!」となったりしますね。
いかがでしょうか?
共感する部分があれば、あなたもHSPかもしれません。
途中でも書きましたが、大なり小なり誰しもが思うことだと言えます。
そのため、その強弱によって、主観的に判断するしかないと考えます。
心理テストのようなものでチェックすることも出来るので、試しにやってみてはどうでしょうか。
HSP診断について
エレイン・アーロン博士のWEBサイトにおいてもHSP診断テストが用意されています。(外部リンク:アーロン博士によるHSP診断テスト)
こちらは学術的根拠が示されているようですが、巷にはそれ以外にも多くのチェックサイトが溢れています。
WEB検索したときにかなり上位に表示されるこちらのサイト(外部リンク:HSP診断テスト)は学術的根拠は示されていなかったりします。
上位されているため、かなり多くの人が利用していると考えられますが、その結果を間違いないものとして受け止める必要はありません。
武田友紀さんも著書で以下のように語っています。
どの心理テストも実際の生活の中での経験よりは不正確です。(中略)その度合が極端に強ければ、そんなあなたもHSPかもしれません。
「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本
僕自身もそう考えます。
診断テスト自体は「そういう考え方もあるのか」と、自分を知るきっかけとして利用すると良いと思います。
どのようなツールを使ったとしても、「もしかして自分も…」考えることは良いことです。
なぜならそれを事実として受け止めることで、他者との違いを肯定的に思えるからです。
少なくとも僕自身は、その事実を受けて心が軽くなったと感じました。
情報あふれるHSP
HSPについて様々なメディアで取り上げられるようになり、それについて多くの情報が発信されています。
現在はやや情報過多と言える状況であり、その情報に科学的根拠が示されていないことも多いと感じています。
正しく情報を選択して、正しい判断をするように心がけることをおすすめします。
感受性豊かであるため、言葉一つ一つに一喜一憂してしまうからです。
また一口にHSPといってもその中には多様性があると認められています。
エレイン・アーロン博士は発表の後に「HSPという概念が広がることは好ましくないと感じるようになった」と語っています。
それはHSPにも多様性があると認められたことから、その多様性を打ち消すことになると考えたからでしょう。
何人も、一概に「HSP」という括りでは語れないのです。
先に挙げたHSPの特性について「全部が当てはまる人」も「全部が当てはまらない人」もいないはずです。
あくまで大事なのは自分自身を知ることだと思います。
誰かがこうだからこうと型にはめる必要もありません。
私自身について
僕自身HSPという言葉を知ったのは2022年2月頃のことです。
それまでも、ずっと生きづらいという感覚を持っていました。
HSPの特徴を示されたときに得る共感は凄まじいものがありました。
これは多くのHSPの方に共通するものだと思います。
「自分だけじゃなかったんだ」
こう思うと、全てが納得のいくものでした。
僕自身は多くの人にHSPという存在を認知して欲しいです。
なぜなら、まだその事実を知らずに苦しんでいる人もいるでしょうし、それを知らないことで他人に辛くあたってしまうこともあると思うからです。
HSPと思いこむ危険性
同時に間違った情報に踊らされる危険性もあると考えます。
先に述べた通り現在はHSPについて、情報が多すぎるといえます。
間違った情報で判断をしないように心がけてください。
また自分自身を型にはめて考えてしまわないようにしましょう。
心理学的に言うところのラベリング効果、バーナム効果というものがあります。
これらの心理が働くと自分に正しく向き合えないということも発生すると思います。
「時計の音はそこまで気になってなかったけれど、そう言われると気になってしまう」という現象は起きるはずですし、そのような経験は誰しもあると思います。
何度もいいますが、大事なのは自分自身を正しく知ることです。
まとめ
HSPについての紹介記事でした。
- HSPとはHighly Sensitive Personの略
- 5人に1人の割合で存在している
- 「DOES」という特性がある
- 情報が溢れているので正しい取捨選択を
- 大事なのは自分自身を知ること
5人に1人の割合で存在していますので、結構多くいるということです。
逆に見れば8割ほどは非HSPという世界です。
非HSPの感性に従って社会は形成されていると言えます。
だからHSPに生きづらい社会になっていると思います。
その上で、正しく自分自身のこと、他人のことの理解が深まると良いと思います。
そうすることで、より多くの人が生きやすくなると思うからです。
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