アンガーマネジメントが近年話題で、耳にしたことがあるかもしれません。
興味を持っていくつか本を読んで、気付いたことがあります。
そこで書いてあることは、驚くほど普段自分が実践していることだったことです。
普段自分がやっていたことは、アンガーマネジメントだったのかとそこで気づきました。
ではHSPさんにアンガーマネジメントは必要でしょうか?
というのもHSPさんは繊細であるため、怒りを強く前面に出すことは少ないからです。
でも個人的な結論としては、HSPさんもアンガーマネジメントを体得した方が良いと考えます。
僕は怒りを感じることは少ないですが、時にコントロール出来ない場面もありました。
そんな時にも対応できるようにしておくと、自分や周囲の人にも有益だと思います。
この記事では特に効果的を思えたものを、自分の経験と合わせて紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
怒ることについて
職場や学校で誰しも怒られた経験があると思います。
まだ幼く分別がついていないころは、命に関わるようなことや他人に迷惑をかけるようなことも多く、怒られることは必要かもしれません。
でも社会に出たなら、相応に分別もついているので怒ることの必要性もなくなっていきます。
でも社会に出てからも怒られる経験はあるはずです。
その経験があれば、誰しもが思うはずです。
「怒られて良かった」
「あのとき怒ってもらえたから、自分も誰かにそうしよう」
僕もそう考えていました。
でもここでもう一度、よく考えてください。
本当に怒られて良かったと思いますか?
「怒られて良かった」なんて、自分に向けられた理不尽を、無理に納得させるための言葉だと思います。
もちろんその時と場合によります。
本当に相手を思ってのこともあるはずです。
でも個人的な経験として、その大部分が怒られるような事柄ではなかったと思います。
仕事のやり方や進め方を伝えるだけでよかったのではないかと。
だから、自分が受けた理不尽を相手に返したりとか、まして他人に振りかざすべきでは絶対ないと思います。
物事は全て伝え方一つなのですから。
自分が理不尽を振りかざすことのないようにしたいものです。
そのためにアンガーマネジメントを身に着けておくと良いかなと、僕自身は思います。
最悪を想定して比較する
怒りそうになったときの行動として、最悪を想定することで対処できます。
個人的には最も効果的だと感じています。
誰かが仕事でミスをしたとき、ミスを取り上げて強く言ってしまいそうになりますよね。
なにか良くないことが起こったとき、その事柄だけを捉えると強く反応してしまいます。
その時に最悪の事態を想定してみましょう。
もっと悪いことが起こったと考えてみるわけです。
そうすると
「この程度済んでよかった」
「大事にならずに済んだ」
と考えることができます。
そのミスにマイナスの点数をつけて、ランク付けするイメージです。
マイナス100点を想定すれば、そのミスは30点位のミスだなと思えるはずです。
そう考えると「大したことじゃないな」と感じてきます。
相手に対しては、その点数に合わせた伝え方が出来ると良いですね。
さらに想定した「マイナス100点のミス」も同時に伝えておくと効果的です。
イメージの共有ができますので、その後にも役立ちます。
- 「どうしてこんなミスをするのか」
- 「普通こんなことにはならない」
- 「今回はこの程度で済んで良かった。次からここは〇〇していきましょう」
- 「もっと大事になると(具体的な悪影響)になるから気をつけましょう」
最悪を想定して、そのことが最悪のパターンだったらはっきりと伝えるべきでしょう。
僕自身は人が死ぬとか取り返しがつかないこと以外は、なんとかなると思っています。
「死ぬこと以外はかすり傷」の精神は最強です。
逆を考える
続いて「逆を考える」です。
よくある例えで次のようなものがあります。
「コップに水が半分しかない」
「コップに水が半分もある」
何かそのモノを見るとき、人は悪い方ばかりに目が向きがちです。
でも物事は常に表裏一体なので、その逆も常に存在しています。
悪いことがあれば、良いこともあったりするものです。
またなにかミスがあったと想定しましょう。
ミスしたことへ悪い部分ばかりに目を向けるとこうなります。
- 「あなたはミスばかりだ」
- 「ミス一つで台無しだ」
客観的に見るとちょっと嫌なやつですね。
ここをものの見方を転換してみましょう。
ミスしたことで良い影響があったり、それ以外の出来事もあるはずです。
- ミスを経験できたことは、今後の糧になる
- ミス以外はできているんだから、もったいない!
この方が好印象ですし、こう言われた方がやる気も出てくる気もします。
物事は見方一つ、伝え方一つです。
同じ出来事も、見方を変えれば真逆に転換できます。
それをやらないなんてもったいないと思いませんか?
80点主義で生きる
完璧主義をやめる方がよいという考えに近いですが「80点主義で生きる」ということです。
全てを完璧にしようとすると、良くないことがたくさんあります。
そもそも完璧なんて存在しませんので、できもしないことをすっと追い求めてしまいます。
そこで自己嫌悪、他己嫌悪が相手との接し方の起点になります。
それでは良好な関係性が出来てきませんよね。
まずは80点主義で生きましょう。
自分が80点なら、他人に求めるラインも80点と思えます。
そもそも80点なんて高得点の部類です。
60点で及第点、80点は努力の成果です。
これも前項に近いですが、80点の部分に感謝と賞賛を送るべきです。
自分が頑張っているから、相手も頑張るべきと考えることと許すことが難しくなります。
- 自分が頑張っているんだから、相手も頑張るべき
- 完璧に出来ないと気が済まない
- 自分も頑張ってるし、相手も頑張っている
- 60点で及第点、80点なら高得点と考える
人格の否定ではない
他人から怒られたり、ネガティブなことを言われた時に怒りを感じることもあります。
こういうときの対処法としては「自分の人格への否定ではない」と捉えましょう。
自分が批判に晒されたとき、人格が否定されたと感じてしまいがちです。
それは自分の属するなにか、自分が行ったことの何かへの批判でかないのにです。
自分の人格が否定されているわけではないと自覚しましょう。
おばあちゃんが怒るときに
「悪いことをするのは、この手か!」
みたいな言い回しがありますよね。
優しいですね、あれです。
悪いのはあなたではない、その事実や行ったことへ言及しているという状態です。
そのことに気付ければ、怒りの感情は流されるように消えるはずです。
- 自分の人格への批判だと考える
- 自分そのものが否定されていると考える
- 自分の言動がよくなかったと考える
- 自分の人格への批判ではないと考える
6秒ルール
怒りの感情はとても強いため、エネルギーが要ります。
そのため長く持続させることが難しいです。
具体的には6秒経つと怒りのピークは越えるとされています。
「ついカッとなる」という状態ですね。
その瞬間が一番強いので、そこを越えれば下り坂です。
怒りを感じた場合、この「6秒ルール」を実践しましょう。
カッとなって、その瞬間になにか言ってしまう
6秒間待ってみる
ストップ法
感情を無にして意識を反らせる「ストップ法」も有効です。
- 輪ゴムを弾く
- 手をたたく
- ももをつねる
など感情を切らせることで、怒りを持続できなくします。
強い怒りを感じて上記の方法でも治まらないというときは、その場から離れましょう。
職場なら一度席を離れるといった具合です。
置かれた状況を変えることで、より冷静さを取り戻すことができます。
- 怒りにとらわれてしまう
- ずっと持続させてしまう
- ストップ法で怒りの感情を断ち切る
- 一旦、その場を離れて気持ちを落ち着かせる
まとめ
アンガーマネジメントは思考の癖付けだと思います。
知識があるからといって、一朝一夕でできるものではないと感じます。
怒りを感じるような出来事がある度に行うことで、自然と身につくものです。
いわば、筋トレのようなものでしょうか。
「ああこのときはこうするのか」と対症していくことで獲得する技術なんですね。
怒りの感情は無理に抑え込むものではまりません。
自分自身と向き合いコントロールするものです。
そうすることで、より豊かな人生が送れると思います。
アンガーマネジメントを学ぶと、人の怒りにも対処できるようになります。
例えば接客業のクレーム対応などに活かせます。
こちらの記事にはその応用を書いていますので良かったら参考にしてみてください。
コメント