漫画『モブ子の恋』はHSPの人におすすめの漫画です。
主人公はHSPの気質を持っている様子で、その言動にとても共感できるからです。
ゆっくりと流れるようにストーリーが進むので、感情が揺さぶられる展開が苦手な方にも向いています。
客観的にHSPの言動を見られるので、自己分析にも役立ちますね。
そんな『モブ子の恋』のあらすじやおすすめポイントをネタバレなしで紹介します。
そしてHSPの共感ポイントもいくつか挙げてみました。
この記事を読んで『モブ子の恋』に興味を持ったら、ぜひ読んでみてください。
※本ページはプロモーションが含まれています。
概要
作品の概要です。
タイトル | モブ子の恋 |
作者 | 田村茜 |
既刊 | 13巻 |
連載誌 | コミックタタン (2018年8月〜) 月刊コミックゼノン (2017年5月〜2018年9月) |
キャッチコピーは「脇役だって恋をする」。
可愛らしい絵柄で女性向けに見えますが、
『終末のワルキューレ』
『蒼天の拳』
が連載されているハードな青年雑誌『コミックゼノン』にて連載されていました。
その後は女性向けの『コミックタタン』へと移籍しています。
しかし、男女問わず楽しめる作品となっていると感じます。
あらすじ
大学生の田中信子は、スーパーでのアルバイトを始めて1年が経っていた。
信子は人の輪の中心にいることよりも、隅でいる方が落ち着くタイプ。
そんな自分自身を脇役(モブ)と感じていた。
そんな信子にも恋をする相手が、同じバイト先で同い年の入江。
彼もまた、落ち着いた性格であまり主張しないタイプ。
仕事でもお互いを気遣ったり、どこか波長の合うような二人。
しかし、その距離感は1年経っても変わらないままでいた。
お互いに意識しつつもその関係に踏み込めないが、周りの環境の変化から少しずつ勇気を出していく二人。
そんな二人の関係が、ゆっくりと動き出す──
おすすめポイント
この漫画のおすすめポイントを紹介していきます。
恋愛漫画って主人公にショッキングな出来事が起きたりして、読んでいる方も予想外のダメージを受けちゃうことありませんか?
感情移入しすぎるタイプの僕は、そういう経験がよくあります。
でもこの漫画は辛い展開が少ないので、安心して読めます。
おすすめポイントを一つずつ解説していきます。
嫌な人がいない
僕はHSPと自認していて、物語に強く感情移入してしまうタイプです。
他の作品で嫌な奴がいて、主人公がバカにするようなシーンがあると、胸が締め付けられるようで辛いんですよね。
この作品にはそういう嫌なことを言うキャラクターがいないので、安心して読み進めていけます。
例えば、後輩の安部さんというキラキラしたタイプの女の子が出てきます。
なにごとにも積極的な彼女は、生き方や考え方が主人公とは違います。
物事をスピーディに進めるし、少し不穏なことを言い出すときがあります。
読んでいるとハラハラさせられるので途中、「この子ちょっと嫌な感じになるのかなぁ」と思いました。
でもそれは読者の思い過ごし(あるいは作者のミスリード)で安部ちゃんはずっといい人でした。
むしろいつの間にか安部ちゃんのことを応援しています。
その他にも、ずっといい人しか出てきません。
こんな漫画もなかなか珍しいです。
誰も傷つかない
タイトルの「モブ子」は主人公の信子をもじったものです。
しかし、そう呼ばれてからかわれたりするわけではないです。
少し主人公がそう自虐したりもしますが。
この作品はいい人しか出てこないので、誰も傷つかないです。
淡い恋心破れて傷心ということはあるんですが、それも結果的に前向きに捉えられます。
他の漫画では、いじめがあったりとか、キャラクターが亡くなったりする展開があったりします。
すると「どうしてそんなひどいことするの…」とか個人的に思ってしまうんです。
『モブ子の恋』ではそういうことがないので、安心できます。
むしろ勇気を貰える作品です。
HSP的言動に共感できる
主人公の信子は人間関係が得意ではなく、ずっと気を遣って生きています。
その様はまさにHSPといった風でとても共感できます。
ちなみに相手役の入江君も似たところがあります。
そんな二人の関係性はとてもゆっくりと進んでいきます。
関係性を進めていくのは、どちらかもしくは両方の勇気なんですよね。
ここも応援したくなりますし、読んでいる方も勇気がもらえます。
信子や入江君の言動にものすごく共感を覚えますので、その一部を紹介していきます。
HSPの共感
HSPなら共感を覚えることが、作中にいくつも出てきますので紹介します。
ここまで読んで、そもそも「HSPってなに?」と思った方はこちらの記事を参考にしてください。
モブ子の習性
信子の行動は「モブ子の習性」として、作中でネタ的に注釈が入ります。
これがHSPには共感を覚えるものばかり!
一部を抜粋して紹介します。
ここまで全て1巻からの抜粋ですが、これだけでも多くのことに共感できないでしょうか。
こんな風に考えてしまう信子が、どのように関係を進めていくのか見守ってあげてください。
信子のセリフに共感
つぎは信子の人間性を表しているセリフを抜き出してみます。
3つ紹介します。
私なんかの想いを伝えて困らせたりしないように、ずっと隠してるつもりだった
『モブ子の恋』第4話
信子の人間性を象徴するようなセリフです。
誰しもこういう想いはあるはずです。
信子の生き方から察すると、周りの人とは比較できないほど強くそう考えているはずです。
自己肯定感の低さがにじみ出ているようなセリフです。
連絡先ってこんな簡単に聞いていいものだったのか!
『モブ子の恋』第1話
連絡先とか聞けないですよね。
遊びに誘うのとかも出来ないです。
断られるのが怖いですし、
「断らせるための言い訳を考えさせることになるのでは?」
とか思ってしまいます。
そういう生き物なんですよね。
最低だ自分のことばかりで人としての礼儀を…
『モブ子の恋』第3話
お礼を言うべき場面で、しっかりと伝えられていなかったりすると後から思い出して言いようのない不安に襲われます。
(このセリフにつながる状況は少女漫画的でちょっとロマンチックなんですが。)
普段生活していても
「あれ?お礼ちゃんと言ったかな…」
と思って不安になることが頻繁にあります。
そして
「嫌な思いさせてたら、どうしよう…」
「次に顔を合わせるのが気まずい」
とか勝手に思っています。
お察しの通り、相手は全然気にしてなかったりするんですけどね。
逆に「なんであそこであんなこと言ったんだ、自分!」とか思ったりもしますよねぇ。
わかる、わかるよ信子。
こんな風にその言動から、自分のことを客観視できるような感覚を持てたりします。
入江君に共感
1巻までは信子視点の話ばかりですが、話が進むと入江君視点のものも入ってきます。
同じ状況で、入江君がどう思い、どう感じていたのか。
ここにも共感ポイントがたくさんあります。
入江君も入江君なりに人間関係が苦手なんです。
入江君は、他人と自分が少しずれている感覚があるようです。
だからこそ、入江君なりに周りと合わせた「普通」を目指していると感じる場面が多くあります。
デートの下調べを入念にしたり、仕事で助けたりすることも「いい格好をしたい」よりも「普通」であろうとする意識の現れです。
ことあるごとに信子を助けることも、自分がそうしなきゃという使命感を感じます。
そこに入江君の辛さや努力を見て取れます。
本当は人と接するのが怖いし億劫。
でもそうは言っていられないし言えない。
そういう男性的事情も入江君の言動からは見られます。
こういう点から、男性が読んでも十分に楽しめる漫画だと思います。
まとめ
漫画『モブ子の恋』の紹介でした。
HSPなら共感するポイントが多くありますので、ぜひ読んでほしいです。
そして人間関係が苦手でも、勇気を出して行動していく様に読者の心も動かされます。
行動しなければなにも変わらない。
でも行動するための勇気が出ない。
だから信子や入江君は周りの人に背中を押してもらいます。
それを素直に感謝の心で受け止めて行動していく純粋さが、とても美しくみえました。
あとは自分が動くための思い切りが、ほんの少しのあればいいんだなと思わせてくれます。
『モブ子の恋』は各種漫画アプリでも読むことができます。
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HSPの恋愛が難しいということを体験談とともに書いた記事もありますので、興味があれば読んでみてください。
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